18株式会社シティサービス 設立にあたってColumn革新し続ける50年の歴史 今般、西部ガスプロパンにおかれては、子会社シティサービスを設立され、その手始めの事業として、ボウリングセンターの設立を企図せられました。 このニュースを聞かれたときの、皆さんのご感想はいかがでしたでしょうか。あるいは積極的賛成論をお持ちの方もおられたでしょうし、あるいは消極的慎重論を唱えられた方もおられたでしょう。まさにそのご意見はまちまちであったと思います。 しかしながら、どのご意見をお持ちのお方も共通の感じとして、ここ数年、世の中が大きく変わってきている現実については、等しくこれを肯定されるに違いないと思います。この世の中の変化が、私ども公益事業(西プロも簡易ガスに主力を注ぐ公益事業です)のつい足もとまで押し寄せてきていることを、決して見逃してはなりません。公益事業だからといって、社会の変化に無縁ではありえないのです。(中略) ところで当社は、幸い一万数千坪に及ぶ恵まれた条件の空地をいくつか持っております。当面この空地を足がかりとして、有望な企業化が行われれば、正しく時宜に適した前進となるでしょう。 その種目の選定には、いろいろなものが考えられ、タイミングの慎重さが要求されることはいうまでもありません。 この際、われわれが基本的に考えておくべきことは、当然のことながら、われわれの企業が地域とともに存在し、地域とともに発展するものである、ということであります。その名「シティサービス」が示すように、地域の方々に便益を提供し、その生活のうるおいと明るさに、少しでも貢献しうるものであれば、その種目は広範囲にわたってしかるべきであり、われわれの企業イメージにそむくことにはならないと思います。 今や一般市民の、ことに都市生活者に欠かせないレジャーとなったボウリング場を提供することも、(中略)創業の精神に照らし、少しもはばかりはないと言えるのではないでしょうか。 シティサービスは、当面のボウリングの収益の蓄積をまった上で、将来第二次、第三次と多種目にわたる企業を目論むことになりましょう。具体的には住宅の開発からショッピングや倉庫などの流通面、さらには洗車、駐車サービスに至る市民生活に密着した都市施設の提供など、いろいろと新しいテーマに取り組まれることになると思いますが、そのいずれもが成功し、成長して、強固な基盤を築かれ、われわれ西部ガスグループの発展に、大きな支えとなっていただくことを確信するものであります。 私どもはその意味におきまして、千三百人がひとしく声をそろえて、(中略)今後この事業に参加される皆さんに、大いに声援をおくりたいと思います。シティサービスに声援をき とまさじ ぎ西部ガス株式会社 常務取締役 総務部長今村 淳社内報さいぶ(1971年11月号)より抜粋
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